お夏・清十郎物語
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お夏・清十郎物語は、1662年(寛文2年)姫路で実際に起きた駆落ち事件を題材にした文芸作品です。姫路の米問屋(旅籠屋ともいわれている。)「但馬屋(中門筋と西国街道の交差点の北側周辺)」に奉公していた室津の造り酒屋の息子・清十郎が、米問屋の主人に刀を振り重傷を負わせる事件が起きました。身分の違う者同士が結ばれない時代に米問屋の娘・お夏と恋仲になったことが原因でした。清十郎は、お夏の「かどわかし(誘拐の意味)」に加え、店の金持ち逃げの罪を着せられました。この騒動を知った当時の姫路藩主・榊原忠次は、同じような事件が二度と起きないようにと清十郎を打ち首の刑に処しました。その処分をきっかけに清十郎を忘れきれないお夏は「清十郎さま殺さば、お夏も殺せ」と半狂乱で叫び、髪を振り乱して裸足で城下を歩き回ったそうです。この悲劇は、さまざまな小唄に歌われ、全国各地に知れ渡り、井原西鶴の小説「好色五人女」の「姿姫路清十郎物語」や近松門左衛門の戯曲「五十年忌歌念仏」の「お夏と清十郎」の物語となりました。現在、姫路城の北「慶雲寺(姫路市野里)」には、この世で結ばれなかった二人があの世で結ばれるようにと二つの小さなお墓が建てられています。毎年8月9・10日には二人を供養する「お夏・清十郎供養まつり」が行われています。
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お夏さん実家跡周辺
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お夏・清十郎比翼塚
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